こんにちは! 今回は、Mrs. GREEN APPLEのちょっと不思議でクセになる名曲「クスシキ」について話していきます。
タイトルからして「ん? どういう意味?」と気になりますよね。 和風のような、でもどこか現代的ではない不思議な言葉選び。そして、大森元貴さんならではの「言葉遊び」と「深い愛」が詰まったこの曲について、じっくり解説していこうと思います。
まずは公式YouTubeで聴いてみよう
何はともあれ、まずは一度聴いてみてください。
Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」Official Music Videoより
「クスシキ」ってどういう意味?制作のエピソード
実はこの曲、少し変わった “縁” から生まれています。なんと、人気アニメ 薬屋のひとりごと(第2期 第2クール)のオープニングテーマとして起用されたのです。
このタイアップが決まったことで、アニメの雰囲気(古風さ/ミステリアスさ)をどう楽曲に落とし込むかを考えたようで――タイトルも、ただ“かっこいい言葉”として選ばれたわけではありません。
これ、実は古語(昔の言葉)の「奇し(くすし)」から来ていると言われています。意味は、「不思議だ」「神秘的だ」「妙だ」といったニュアンスです。
さらに面白いのが、歌詞の中に出てくる「薬(くすり)」という言葉。 昔は、病気を治す不思議な力を持つお酒や薬のことも「くすし」と関連付けて呼んでいたそうです。
- 「奇しき(不思議な)」
- 「薬(心を治すもの)」
この二つの意味が掛け合わされているんじゃないか? とファンの間では言われています。
歌詞に込められた意味をひも解いていきましょう
それでは、この摩訶不思議な歌詞の世界を、パートごとに見ていきましょう。
摩訶不思議だ 言霊は誠か 偽ってる彼奴は 天に堕ちていった って聞いたんだけども 彼奴はどうも 皆に愛されてたらしい
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
「言葉には魂が宿る(言霊)」なんて言うけれど、本当かな? と疑っているような始まりです。 「悪いことをした人はバチが当たる」はずなのに、実際にはずる賢い人がみんなに愛されていたりする。そんな「世の中の理不尽さ」を、ちょっと皮肉っぽく歌っています。
「あなたが居る」 それだけで今日も 生きる傷みを思い知らされる
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
ここ、すごく切ないですか? 「あなたがいて幸せ」ではなく、「あなたがいるから、生きることが痛い」んです。 好きすぎて苦しいのか、それとも手が届かない存在なのか。大切な人が存在してくれているだけで、自分の心が揺さぶられてしまう。そんな感情が伝わってきます。
愛してるとごめんねの差って まるで月と太陽ね
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
「愛してる」と「ごめんね」。 どちらも相手を想う言葉ですが、その性質は「月と太陽」ほど違います。 太陽のように明るく照らす愛もあれば、月のように静かに謝るしかない愛もある。近そうで遠い、二つの言葉の距離感を表現している素晴らしい歌詞です。
貴方をまた想う 今世も
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
ここで「今世も」という言葉が出てきます。 つまり、前世からずっとあなたを想い続けているという、時間を超えた愛の深さが垣間見えます。
私に効く薬は何処だ
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
正直になれない 私はいつか 素直になれるあの子にきっと 色々と遅れては奪われる
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
ずる賢い人が愛されたり、素直な子が幸せになったり。 考えすぎてひねくれてしまう自分は、いつも何かに遅れをとって、大切なものを奪われてしまう。 そんな自分の「こじらせた心」を治してくれる「薬」を探している主人公の姿が浮かびます。
愛してると大好きの差って まるで月と月面ね
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
さっきは「月と太陽」でしたが、今度は「月と月面」。 地球から見るきれいな「月(愛してる)」と、実際に降り立ってみないと見えないゴツゴツした「月面(大好き)」。 「愛してる」という美辞麗句と、「大好き」という生々しい感情の違いでしょうか。似ているようで、深さが違うのかもしれません。
また呑んだ言葉が芽を出して 身体の中にずっと残れば
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
言えなかった言葉を飲み込んで、それが体の中で芽を出して根を張ってしまう。それが「病」のように心を蝕んでいく……。片思いや、伝えられない恋の苦しさが表現されています。
石になった貴方の歌を 口ずさんで歩こう (中略) 病になった私の歌を 口ずさんで歩こう
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
ここが一番の考察ポイントです。 私が考えたのは「石になった貴方」とは、もしかすると亡くなってお墓に入ってしまった、あるいは頑なに心を閉ざしてしまった相手のことかもしれません。 そして「病になった私」は、恋に悩み苦しむ自分。
それでも、「ひとりじゃない」と笑って歩こうとする強さが描かれています。
愛してるよ ごめんね じゃあね まるで夜の太陽ね
クスシキ時間の流れで 大切を見つけた魂も 貴方をまた想う 来世も
出典:Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(作詞・作曲:大森元貴)
「夜の太陽」という、矛盾しているからこそ美しい表現。夜空に輝く月のように、夜でも優しく照らしてくれる存在。
今世では複雑にこじれてしまったかもしれないけど、この不思議で愛おしい時間の流れの中で見つけた「貴方への想い」は、来世でも変わらず大切にするよ、という壮大でロマンチックな決意が込められているのではないでしょうか。
まとめ
Mrs. GREEN APPLEの「クスシキ」は、単なる恋愛ソングではなく、「前世・今世・来世」という長い時間をかけた、心の叫び声のような曲でした。
そして、亡くした相手そのものが“薬”であった ということでしょうか?
世の中の不条理への皮肉
伝えられない言葉が「病」になる苦しさ
生まれ変わってもあなたを想う深い愛
これらが、和風でレトロなメロディーに乗せて歌われています。 歌詞の意味を知ってから聴くと、大森さんの歌声がより一層、胸に響くのではないでしょうか。
ぜひ改めて、歌詞を噛み締めながら聴いてみてくださいね!

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