みなさん、こんにちは。 今日は、誰もが一度は耳にしたことがある名曲、THE HIGH-LOWS(ザ・ハイロウズ)の「日曜日よりの使者」についてお話ししたいと思います。
「シャララ〜♪」という明るいメロディ。 CMやテレビでもよく流れるので、「元気が出るハッピーな曲」というイメージが強いですよね。
でも実は、この曲が生まれた背景には、ある天才と天才の、命をかけた「絆」の物語があると言われている有名なエピソードがあるんです。
まずは公式YouTubeで聴いてみよう
何はともあれ、まずは一度聴いてみてください。
【公式】ザ・ハイロウズ「日曜日よりの使者」より
どん底にいた日曜日
この曲の作詞・作曲をしたのは、ボーカルの甲本ヒロトさん。 いつもパワフルな彼ですが、かつて前のバンド(THE BLUE HEARTS)時代、精神的に深く落ち込み、どん底の時期があったそうです。
バンドの解散や人間関係の悩み……。 その苦しみは深く、「もう死んでしまいたい」と考えるほど、追い詰められていました。
そんなある日曜日の夜。 暗い部屋で、彼がふとテレビをつけると、そこにはあるお笑い番組が映っていました。
それは、ダウンタウンの松本人志さんの番組(『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』と言われています)。
画面の中の松本さんを見て、ヒロトさんは思わず大笑いしてしまったのです。
「僕はまだ、笑えるんだ」
お腹を抱えて笑ったあと、ヒロトさんはハッと気づきました。
「あ、僕はまだ笑えるんだ。まだ生きられるかもしれない」
死ぬことばかり考えていた自分を、一瞬で「笑い」の世界へ連れ出し、生きる気力を取り戻させてくれた。 ヒロトさんにとって、テレビの中の松本さんは、まさに「日曜日(のテレビ)からやってきた、自分を救う使者」だったのです。
歌詞に込められた「救い」の意味
このエピソードを知ってから歌詞を読み解くと、言葉の一つひとつが、まったく違った意味を持って胸に迫ってきます。
このまま どこか遠く 連れてってくれないか 君は君こそは 日曜日よりの使者
出典:ザ・ハイロウズ「日曜日よりの使者」(作詞・作曲:甲本ヒロト)
これは単なるドライブの歌ではありません。 「今の苦しい現実から、僕を連れ出してくれ」という、魂の叫びにも聞こえます。 そして、自分を救い出してくれた「君(=使者)」への全幅の信頼が込められています。
たとえば 世界中が どしゃ降りの雨だろうと ゲラゲラ笑える 日曜日よりの使者
出典:ザ・ハイロウズ「日曜日よりの使者」(作詞・作曲:甲本ヒロト)
ここに出てくる「ゲラゲラ笑える」という言葉。 これは、ヒロトさんがテレビを見て大笑いした、あの瞬間そのものではないでしょうか。 「どしゃ降りの雨(=辛い現実)」の中でも、笑い飛ばす力をくれたことへの感謝が溢れています。
適当な嘘をついて その場を切り抜けて 誰一人 傷つけない 日曜日よりの使者
出典:ザ・ハイロウズ「日曜日よりの使者」(作詞・作曲:甲本ヒロト)
お笑いやエンターテインメントは、ある種の「作り話(嘘)」かもしれません。 でも、それは誰も傷つけず、むしろ人の心を軽くしてくれる優しい嘘です。 そんな優しさへのリスペクトが感じられますね。
絶望の「西」から、希望の「東」へ
曲の後半には、こんな歌詞があります。
流れ星が たどり着いたのは 悲しみが沈む 西の空 そして東から昇ってくるものを 迎えに行くんだろ 日曜日よりの使者
出典:ザ・ハイロウズ「日曜日よりの使者」(作詞・作曲:甲本ヒロト)
太陽は東から昇り、西へ沈みます。 「西の空」は、悲しみや絶望が終わる場所。 そして「東から昇ってくるもの」は、新しい朝、つまり「生きる希望」です。
この歌詞は、「悲しみを終わらせて、もう一度明日を迎えに行こう」という、ヒロトさんの決意表明のように聞こえませんか?
言葉はいらない
実は、甲本ヒロトさんは「この曲は松本さんのことだ」とは一度も明言していません。
ヒロトさんは昔から、「歌詞の意味を説明するのは野暮(やぼ)だ」「かっこ悪い」という考えを持っています。
「曲ができあがって世に出たら、それはもう聴いてくれたみんなのもの。どう感じるかは自由だよ」
というスタンスなんですね。だから、この噂がどれだけ広まっても、彼は肯定も否定もせず、ただニカッと笑って黙っています。そこがまたロック歌手らしくて素敵ですよね。 「歌詞の意味は聴き手が決めればいい」というスタンスだからです。
一方で、松本人志さんは、ご自身のラジオ番組(『放送室』という番組です)で、この件について触れたことがあります。
リスナーから「この曲は松本さんのことを歌っているらしいですね」というお便りが届いたときのことです。松本さんはこう言いました。
「……これ、ほんまやったら、俺めっちゃ泣くで」
松本さんは、この噂を人づてに聞いて知ってはいたようです。 ラジオでこの曲を流そうとしたとき、松本さんは感極まってしまい、曲紹介ができないほど言葉に詰まってしまいました。
「ありがとう」と言わないかっこよさと、涙で受け止める男気。 言葉にしなくても通じ合う二人の絆が、この曲をさらに特別な「伝説」にしています。
もし今度、この曲を聴く機会があったら、ぜひ思い出してみてください。 これは単なる明るい曲ではなく、「どん底でも、人は笑うことでまた立ち上がれる」という、優しくて力強いメッセージソングなのかもしれません。
Sha la la… 今日が、あなたにとって「ゲラゲラ笑える」一日になりますように。

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