「辛い時 辛いと言えたらいいのになぁ」
このフレーズを聴くだけで、なぜだか涙が出そうになることはありませんか? Aqua Timezのメジャーデビューシングルであり、映画『ブレイブ ストーリー』の主題歌としても大ヒットしたこの曲。
単なる「頑張れ」という応援歌ではない、この曲が持つ不思議な温かさの秘密に迫ります。
まずは公式YouTubeで聴いてみよう
何はともあれ、まずは一度聴いてみてください。
Aqua Timez『決意の朝に』Music Video(映画「ブレイブ ストーリー」主題歌)より
1. 楽曲が生まれた背景と「ブレイブ ストーリー」
この曲は、アニメ映画『ブレイブ ストーリー』の主題歌として書き下ろされました。
映画の主人公は、ごく普通の少年・ワタル。彼は辛い運命を変えるために冒険の旅に出ますが、そこで求められるのは「強くなること」だけではなく、「自分の弱さや運命を受け入れる勇気」でした。
ボーカルの太志さんは、この物語に深く共感し、「完璧なヒーローではなく、悩み、傷つきながら進む人間臭さ」をテーマにこの歌詞を書いたと言われています。
実はこの曲、Aqua Timezにとっても「メジャーデビュー」という大きなプレッシャーの中で生まれた曲。「自分たちはこれからプロとしてやっていけるのか?」という不安と決意が、歌詞のリアリティに繋がっているのかもしれません。
2. 歌詞に込められた「3つのメッセージ」
歌詞を紐解いていくと、太志さんが私たちに伝えたかった優しいメッセージが見えてきます。
① 「空回り」こそが愛おしい
一生懸命になればなる程 空回りしてしまう僕らの旅路は 小学生の 手と足が一緒に出ちゃう行進みたい
出典:Aqua Timez「決意の朝に」(作詞:太志)
この例え、とても素敵ですよね。こういった書き方する太志さんが好きなんですよね。
必死になりすぎてカッコ悪い姿を、「小学生の行進」に例えて「それもまたいいんじゃない?」と肯定してくれます。 「失敗しちゃダメだ」と縮こまっている背中を、「笑われるくらいでちょうどいいよ」と優しくさすってくれるようなフレーズです。
② 「愛という名のおやつ」を待つ自分との決別
与えられない事をただ嘆いて 三歳児のようにわめいて 愛という名のおやつを座って待ってる僕は
出典:Aqua Timez「決意の朝に」(作詞:太志)
ここは少しドキッとする歌詞です。
皆さんも経験ありますよね?
「誰も助けてくれない」「自分だけが不幸だ」と嘆くのは、座っておやつを待っている子供と同じ。
でも、そこから視線を上げると、アスファルトの照り返しの中で必死に歩いている人たちがいる。「僕も自分の足で歩かなきゃ」と気づく瞬間。ここが、タイトルの「決意」に繋がる重要な転換点です。
③ 「36度5分」のリアル
生身の36度5分 飾らずにいざ we don’t stop
出典:Aqua Timez「決意の朝に」(作詞:太志)
「36度5分」は平熱、つまり「飾らない、ありのままの自分」のこと。 スーパーマンのような特別な力はないけれど、この温かい体と足があるなら、一歩ずつ進んでいける。そんな決意が込められています。
3. 「強がって笑う弱虫」へ
この曲のすごいところは、悩みがすべて解決して「ハッピー!」で終わるわけではないところです。 「もう二度と本当の笑顔を取り戻せないかも」と思うような夜があっても、大切な人の温かさに触れて「もう一度信じてみようかな」と思う 。
完全に立ち直れなくても、「動かせる足があるなら」という理由だけで、とりあえず歩き出してみる。そんな小さな一歩を肯定してくれます。
そう思えるのは、この歌が上から目線の説教ではなく、同じ目線で悩む「僕ら」の歌だからではないでしょうか。
最後に
どうせなら これからはいつそ誰よりも 思い切りヘタクソな夢を描いてゆこう
出典:Aqua Timez「決意の朝に」(作詞:太志)
もし今、あなたが何かに失敗して落ち込んでいたり、将来が不安で立ち止まっているなら、この曲を思い出してください。
上手じゃなくていいんです。 「ヘタクソで明るく愉快な夢」を抱えて、堂々と胸を張っていきましょう。 今日が、あなたにとっての「決意の朝」になりますように。

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