第42回 1000のバイオリン / THE BLUE HEARTS

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ryou

はじめまして! このブログでは、音楽に詳しいわけではない、むしろ疎い部類である私、りょうが、世の中の有名な曲について「これってどういう歌なんだろう?」と調べたことを、のんびり雑談みたいに語っていきます。
このブログを書いていると、曲の魅力について「あれもこれも語りたい!」という気持ちでいっぱいになります。ですが、いつもぐっとこらえています。

なぜなら、この物語の主役は、素晴らしい作品と、それを聴く皆さん一人ひとりだからです。

私の解説が、皆さんが音楽から自由に何かを感じ取る楽しみの邪魔をしてはいけない。そんな想いから、あえて多くを語らず、皆さんの心の中に生まれる感想のための「余白」を大切にしています。

ぜひ、あなただけの感じ方で、音楽の世界を楽しんでみてください。

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「ヒマラヤの消しゴム」って、一体なに?

こんにちは!

今日は、THE BLUE HEARTSの「1000のバイオリン」について、ちょっと深く、でも簡単に話してみようと思います。

まずは公式YouTubeで聴いてみよう

何はともあれ、まずは一度聴いてみてください。

【公式】ザ・ブルーハーツ「1000のバイオリン」【12thシングル(1993/5/25)】THE BLUE HEARTS / 1000 No Violinより

📝 歌詞に込められた想い:人生まるごと「それでいい」

この曲、マーシー(真島昌利)が作ったんだけど 、いきなりすごい歌詞から始まりますよね。   

「ヒマラヤほどの消しゴムひとつ」 「ミサイルほどのペンを片手に」

出典:THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)「1000のバイオリン」(作詞・作曲:真島昌利)

これ、どういう意味だと思います?

「ヒマラヤみたいにデカい『楽しい事』を、消しゴムみたいに簡単に」 っていう解釈もあるけど、もう一つの考え方があるみたいです。   

僕らが失敗しちゃった「台無しにした昨日」って、もうヒマラヤ山脈みたいにデカい後悔のカタマリだったりする。

だから、それを「帳消し」にするには、同じくらいデカい「ヒマラヤほどの消しゴム」が必要だよね、って。まずは過去をリセットしようぜ!っていう、マーシーからの「絶対的な許し」なんです。

じゃあ「ミサイルほどのペン」は? これは、未来に「おもしろい事」を書くためのペン。でも、ただのペンじゃダメなんです。退屈な日常をブッ飛ばすくらい強力な、「ミサイル」級の創造力じゃなきゃ!    

バンドが「再スタート」を切るための曲だった

この曲が入ってるアルバム『STICK OUT』 は、ブルーハーツが「ちょっと窮屈になってきたかも…」って感じてた時期を乗り越えて、「よーし、もう一回『突出』してやるぞ!」って再スタートを切った、すごく気合の入ったアルバムなんです 。   

「1000のバイオリン」は、そのアルバムの一番最後に入ってる 。 これって、「退屈な道をブッ飛ばして、自由になるぞ!」っていう、アルバム全体のまとめであり、バンドの「決意表明」そのものだったんですよね。   

「支配者」は殴らない、無視しちゃえ!

この曲の主人公がやることって、すごくオシャレですよね。

夜の扉を開けて行こう / 支配者達はイビキをかいてる

出典:THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)「1000のバイオリン」(作詞・作曲:真島昌利)

普通、パンクだったら「支配者達をぶっ飛ばせ!」って歌いそうじゃないですか? でもマーシーは違う。「あいつら(権力とか、偉い人たち)、イビキかいて寝てるよ」って。

つまり、「本気で自由になろう」って思ったら、誰もキミを止められない。あいつらは寝てるんだから、わざわざ戦うんじゃなくて、さっさと無視して「夜の扉」から抜け出しちゃおうぜ!ってこと。最高ですよね。

じゃあ、どこへ行くのか?

今しか見る事が出来ないものや / ハックルベリーに会いに行く

出典:THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)「1000のバイオリン」(作詞・作曲:真島昌利)

そう、「ハックルベリー・フィン」みたいに、退屈な社会のルールから逃げ出して、本当の自由を探しに行くんでです。たとえそれが「危ない橋」だったとしてもね。

なぜ「1000のバイオリン」? 隠された「秘話」

でも、一番のナゾは、タイトルですよね。 パンクバンドなのに、なんで「バイオリン」? しかも「1000」も?

これには、めちゃくちゃ感動的な「説(せつ)」が、ファンの間で大切に語られているんです

マーシーは、マルク・シャガールっていう画家の絵からヒントを得たのではないか、と言われています。 シャガールの絵には「屋根の上のヴァイオリン弾き」がよく出てくるのですが、これには、あるユダヤ人の伝説が関係していると言われているんです。

それは、 「昔、大変な迫害(はくがい)があって、みんなが逃げまどってる炎の中で、たった一人、屋根の上でバイオリンを弾き続けた男がいた」 というお話です。   

すごくないですか?

世界が終わるみたいな絶望の中でバイオリンを弾くって、「お前らが何をしようと、オレの心(芸術)までは絶対に殺させない」っていう、究極の「精神的な抵抗」ですよね。

マーシーは、この「たった一人の最強の精神」を、1000倍にしたんです。 それが「1000のバイオリン」なんですね。

キミの「バイオリン」で、「馬鹿野郎」をブッ飛ばせ!

この「秘話」がわかると、クライマックスの歌詞が全部つながります。 じゃあ、現代の僕らにとって、あの伝説の「大虐殺」みたいなものって何だろう?

マーシーは、それをハッキリとこう書いてる。

揺篭から墓場まで / 馬鹿野郎がついて回る

出典:THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)「1000のバイオリン」(作詞・作曲:真島昌利)

そう、敵は「馬鹿野郎」 。 これは、誰か特定の人のことじゃなくて、僕らが生まれてから死ぬまで、ずーっとついて回る「ノイズ」全部のこと 。 (嫌なヤツ、理不尽なこと、退屈な日常)がずっとついて回る。他人の悪口、世間の常識、「どうせムリだよ」っていう圧力、そして自分の中の弱い心。   

この「馬鹿野郎」は、倒せない。ずっとついて回る。 じゃあ、どうする?

1000のバイオリンが響く 退屈な道をブッ飛ばす

出典:THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)「1000のバイオリン」(作詞・作曲:真島昌利)

ここで「秘話」が生きてくる! 「馬鹿野郎」っていうノイズ(騒音)がうるさいなら、そいつらと戦うんじゃない。

それよりデカい音で、キミ自身の「1000のバイオリン」を心の中で鳴り響かせるんだ!    

キミの「楽しい事」「おもしろい事」「希望」の音が 、そのノイズに勝った瞬間、目の前の「退屈な道」はブッ飛ばされていくんだよ、ってことですよね。   

「楽しい」と「楽(らく)」は違う

この曲で何度も出てくる「楽しい事をたくさんしたい」っていう言葉。 これ、甲本ヒロトさんがいつも言ってる「楽しいと楽は対極だよ。楽しいことがしたいなら,楽はしちゃダメだと思うよ」 っていう言葉と、ピッタリ合いますよね。   

本当に「楽しい」ことって、「楽(らく)」なことじゃない。 歌詞にあるみたいに「危ない橋を渡って来た」 先にこそ、本物の「楽しさ」がある。 ブルーハーツが「再スタート」 のために、あえて「突出」する っていう「危ない橋」を選んだ、その覚悟がこの曲には詰まってますね。   

🍀 まとめ:すべてを肯定する「人生の応援歌」

この曲は、難しいことは何も言っていません。

「人生、嫌なことや馬鹿野郎はいるけど、 デッカイ想像力(消しゴムとペン)を持って、 昨日の失敗なんて気にしないで、 自分の心の音(1000のバイオリン)を信じて、 楽しく、面白く生きていこうぜ!」

ただ、それだけ。 でも、これほど力強く、私たちのすべてを「それでいいんだよ」と肯定してくれる曲もありません。

もし今、あなたが退屈な道の上で立ち止まりそうになったら、ぜひこの曲を聴いて、心の中であなただけの「1000のバイオリン」を鳴り響かせてみてくださいね。

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